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2023 OCTファミリーケアギバーの会 ブログ

更新日:5月29日



ファミリーケアギバーの会ブログページ

情報交換と家族の支援にお役立てください。





時間をかけてじっくりと。。。

Aさんの旦那様は認知症が進み、暴言、暴力等が出てきてしまったため、施設に入居ているものの、施設内のスペシャル・ケア・ユニットに移ることになりました。初めのうちは、ユニットに慣れず、他のレジデントに部屋に行ってしまったり、暴言や暴力が続いたりしましたが、最近は慣れてきたようで、落ち着いてきました。さらに、落ち着けるための薬も初めはあまり効き目がありませんでしたが、効き目が最近でてきたのか、暴言や暴力もおさまってきました。認知症がある方は新しいことに慣れるのに非常に時間がかかります。認知症のある人が引っ越しをしたら、新しい環境に慣れるのに6か月から1年かかると言われています。同じ施設内でもユニットがかわったり、スタッフがわったりすれば、認知症の人には大きな負担になり、さらに慣れるのにも長い時間がかかります。


同じように、高齢になると新陳代謝が低下するため、薬の効果が出るのも若い人に比べ、長い時間がかかります。Aさんの旦那様が飲んでいる薬も定期的に服用し、2,3か月経った今になって効き目が出てきたのかもしれません。特に、高齢者の場合は、少ない投薬量から初め、効き目を見ながら徐々に投薬量を増やしていくので、適量を見つけるのにも、時間がかかります。


Eさんのお母さんも同じように、外からのヘルパーさんに慣れるのに、長い時間がかかりました。1年ほど前は、ヘルパーさんを拒否したいましたが、いざ来てもらうとなんとなく受け入れるようになって、週に数回が、来てもらう頻度も増え、お弁当配達も週4回、エクストラで来てもらうヘルパーさんまで受け入れるようになりました。ここまで来るのに1年ほどかかりました。認知症になると、変化を受け入れない傾向が出てきます。そのため、何か新しいことを勧めると答えは「ノー」になることが多いですが、「ちょっと、試してみたら?いやだったら、やめたらいいし」みたいなアプローチで少しずつ変化を受け入れられるような環境をつくるといいのではないでしょうか。Eさんも慌てず、せかせず落ち着いて見守ったので、ここまでサポートをつけることができたのだと思います。


Hさんの旦那様も認知症が進み、失禁をするようになってきたので、プルアップを履くようになりました。旦那様にとっては、通常の下着(パンツ)もプルアップも同じにみえます。脱いだら、引き出しにしまってしまいます。Aさんのお母さんも同じような経験があります。Aさんは使用済みのプルアップが引き出しにしまってあっても、「捨てましょう」ではなく、「洗っておこうね」と言って、別の場所にもっていき、捨てるそうです。そうすることで、お母さんの見えている世界や気持ちを大切にして、それにそって対応していくことの大切さを教えてもらいました。


プルアップに関しては、いろいろな話しが出ました。プルアップには「縫い目」のようなものがあり、それが見えると、Aさんのお母さんは、「縫い目」が見えている方が裏側と思い、裏返しにしてプルアップを履いてしまうことが多々ありました。施設のスタッフといろいろ考えて、プルアップの表側にシールを貼りました。そうしたら、裏返しにせずに履いてくれるようになったそうです。そうした工夫が大切ですね。


「エスカレーター」の話し

Hさんは旦那様をフードコートに連れて行って、食事をしようとふっと思いました。モールに入って、上にフードコートが見えます。エレベーターに乗るには、エレベーターが遠かったので、エスカレーターに乗ろうと思いました。でも、「はて、エスカレーター乗れるかしら?」しばらく、エスカレーターを使っていないし、乗るタイミングや降りるタイミングが上手く取れるか。転んだら大変!結局、フードコートを目の前にして、エスカレーターに乗らず、エレベーターも遠いので乗らず、そのまま帰ってきたそうです。参加者の方々も、エスカレーターをしばらく使っていないなら、無理だろうという意見がでました。いままで、日常的に使っている場合はできるかもしれませんが、しばらく使っていないと、身体と脳のコーディネーションが難しいかもしれませんね。


さらに、認知症が進むと「2面と3面」の区別がつきにくくなります。浮き上がっているもの(階段とか)が2面に見える(平坦)ため、転倒しやすくなります。エスカレーターは乗るときと降りる時、2面と3面が付きにくくなるので、さらに混乱します。また、手すりも動いていますので、さらに混乱を生みます。慣れている場合はいいですが、久しぶりに使う時は気を付けて。さらに、モールなどは、音、ライト、混雑で、刺激が多いため、混乱しやすい環境にあるので、認知症の方の反応をよくみて付き添うのがいいかと思います。

人の多いところに出る時は、時間に余裕をもって、エレベーターや駐車場など事前に確認しておくといいですね。大変ですが、それが、結局は認知症の方、そのケアギバーの負担の軽減になるのかもしれません。


「お誕生日」が大切、「年齢」は忘れましょう!

この10月からケアギバー・サポートグループに参加してくださっているYさん。Yさんのお母さんは日本にいて、Yさんはバンクーバーに住んでいるので、遠隔介護をしています。日本の弟さんと連携をとっての介護です。お母さんとは電話で一日おきに連絡をとっています。もうすぐお母さんのお誕生日です。お誕生日は覚えていますが、今日は何日なのかわからないので、お誕生日が明日なのか、明後日なのか、一週間後なのかわかりません。電話で話すたびに、お誕生日まであと何日なのか思い出させるようにYさんはがんばっています。でも、お母さんは自分の年齢はさだかではありません。


お誕生日を覚えていても、年齢を覚えていない方はたくさんいます!本人に実年齢を教えても信じない方もたくさんいます!Aさん曰く、実年齢を教えたら、怒られた人もいたようです。でも、それでオーケー!実年齢などただの数字にすぎません。本人の実年齢が80歳でも、本人が50歳と言ったら、それでいいでしょう!年齢は忘れて、楽しくお誕生日を過ごしましょう!


今月のお役立ち情報

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