2023年3月
ファミリーケアギバーの会ブログページ
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認知症であることを他の人に知らせるべき?
Mさんの旦那様Sさんは初期の認知症です。物忘れはあるものの日常生活はこなせています。ハイキングやお散歩が大好きです。それはSさんのQOLでしょうか。Sさんの周りの数人の方はもう認知症を発症していることはご存知ですが、ハイキング仲間は知りません。Sさんはハイキング仲間に認知症のことを知らせるか迷っているようです。物忘れがひどいことや助けてもらうこともこれから多くなるので、認知症のことをはっきり言っておいた方がいいのか考えているようです。どちらがいいのか、それはご本人次第です。大切なのはSさんが認知症と共に生きようとしているということでしょう。そのために、みんなに知ってもらった方がいいのか、そのまま知らせない方がいいのか考えていらっしゃるのでしょう。認知症と共存しながら、SさんはQOLを維持してハイキングを楽しむため、周りの人に言うべきか考えていらっしゃるのでしょう。認知症と共存し、QOLを保ち楽しく生きようとするその姿勢から私達が学ぶことがたくさんあります。Sさんはどういう決断をするのか。これからも見守り続けましょう。
五感も勘違い?
Aさんのお母さんは認知症が進み、壁のシミが虫に見てくることがあるそうです。世間ではそれを「幻覚」といいます。私達も壁のシミなど、虫に見えたりすることはあります。あら、勘違いっていう感じですね。認知症が進むと五感も勘違いし始めます。風で木や葉がすれる音が人の声に聞こえることもあります。黒いテーブルに光が反射していると白くペンキを塗ったように見えることもあります。暑いのに暑いという肌感覚が鈍くなることもあります。周りの私達は「幻聴だ!」「幻覚だ!」騒がず、五感の勘違いだわ。とさらっと受け止めた方がいい場合も多々あります。その五感の勘違いが日常生活に大きな支障を与えるような場合は別として、そういった五感の勘違いにあまり執着せずに認知症の方々に接することが大切です。その五感の勘違いが大きく日常生活に支障を与える場合、たとえば、食欲減退や落ち着きがなくなったり、眠れなくなったりといったことがある場合はファミリードクターに相談してみましょう。
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